フィレットRのコツ R形状ソーイングをマスターしよう
フィレットRのコツのつづきでR部分をサーフェースで変化させてソーイング(ソリットにサーフェースをくっつける)するコツを解説
縦のフィレットを上面のフィレットより大きくするのが理想ですが設計要件で避けられない場合もありますので
その場合は仕方ないです。
縦のフィレットより上面のフィレットが大きかった場合もこの様に3辺のR形状になります。
サーフェースを使用して4辺の形状にしてRをつなげる形状を作り、ソーイングで一体のソリットにしてみます。
ソリットのフィレット形状抽出します。
履歴ではボディ4を作業オブジェクトにして フィレット2 から抽出する。
サーフェースが出来上がったらフィレット2の後にソーイングする計画です。
サーフェースの端部を抽出して上面にRを入れます。
今回はコーナーRを使用しますが変化がある面ならスプラインカーブでもOK
![](https://3d-raku.com/wp-content/uploads/2020/02/image24.png)
コーナーRの端点を取ります
この時は交差を使用しないことです
コーナーRと直線は接線の状態なので確実に端点が取れない場合があります
今回の様なシンプルな形状では問題になりにくいですがデザイン意匠面を使用するようになると問題が起こる場合がありますので基本ルールとして下さい
![](https://3d-raku.com/wp-content/uploads/2020/02/image25.png)
下側は接線ではないので交差で取るのが確実です。
スプラインのコマンドで直接端点を選択できますが直線の頂点を選択した履歴になるのでソリットの変更の影響を受けやすくなります。
例えば直線の反対側の頂点に変更されてエラーになることがありますので
確実な交差を取る方がおすすめです。
スプラインカーブを引きます
サポートに抽出したサーフェースを選択します
![](https://3d-raku.com/wp-content/uploads/2020/02/image28.png)
もともと接線で切れたサーフェースですので
スプラインの先端部分がサーフェースに乗らずにエラーになる可能性がありエラーの原因にもなります。
![](https://3d-raku.com/wp-content/uploads/2020/02/image27.png)
抽出面を伸ばしたいのでトリム解除して大きくします
操作 → トリムを戻す。
元がフィレットRなので4辺が直角のサーフェースに戻りました。これでもギリギリ足りますが
Rの順番を変更すれば抽出面を延ばさなくてもよくなるので変更してみます。
上部の大きいRを先に入れます。フィレット3から抽出します。
青色のフィレット2を入れます。
スプラインを下の直線に接線拘束して2か所入れます。
これで4辺の囲まれた線が完成しますので
複数セクションサーフェースを作成します
複数セクションサーフェースでそれぞでカーブとサーフェースを選択します。
セクションとガイドをどちらにするか迷うかもしれませんが
基本的には短い方をセクションにします。
イメージとしては断面形状がガイドに沿って変化するサーフェースになりますので
長い方をガイドにするのがコツです。
この場合は下からのフィレットが上面の平面Rに向けて変化していきます。
![](https://3d-raku.com/wp-content/uploads/2020/02/image2.png)
少しスプラインカーブが曲がって見えるので修正したいと思います。
スプラインを使用せずに平面で交差を取ってみます
2直線を通過する平面を作成します。
抽出面と交差を取ります。
![](https://3d-raku.com/wp-content/uploads/2020/02/image36.png)
スプラインを置き換え
スプラインと交差を置換コマンドで置き換えします。
矢印の方向を必ず合わせてください
これを逆のままにすると大きなエラーになります。
その要素を使っているその後の履歴でサーフェース要素の方向がすべて逆になります。
例えば曲線上の点の位置で基準が反対側からの距離になる感じです。
置き換える線に緑の矢印が出ます。クリックすると逆向きになりますので
赤い矢印と同じ方向にします。
![](https://3d-raku.com/wp-content/uploads/2020/02/image37.png)
![](https://3d-raku.com/wp-content/uploads/2020/02/image38.png)
ソリットに複数セクションサーフェースをソーイング
青色のフィレット2から抽出しているのでボディ4のフィレット2の後にソーイングする
![](https://3d-raku.com/wp-content/uploads/2020/02/image1-1.png)
辺のR面に比べて滑らかにつながります。
サーフェースを使用することでソリットモデリングではできない形状を作成できます。
サーフェースとソリットのツールをシームレスに使いこなせるのがCATIAの特徴です。
更新するとこんな感じの差があります。スミR部分のイメージも変化します。
ソーイングを使用すればソリッドのコマンドではできない滑らかな形状に変更することが出来ます。
履歴構築に慣れていないときは途中でソーイングを入れながら作業するのは難しいので
ソリットの形状で完成させてから後でソーイングの部分を考える方が良いです。
履歴を入れ替えるときにサーフェースの履歴までエラーになると初心者には厳しいことになるので
最後にソーイングを追加する方法のが良いでしょう。