問い合わせが多かったので解説します。
CATIA V5 サーフェースの方向 接合で方向が変わる?
サーフェースには方向がある
方向を簡単に確認するには接合を使うと便利です
接合で要素を選択してプレビューをすると矢印が出てきます。
同じ曲線から作った押し出しサーフェースですが 「押し出し1」 と「押し出し2」では方向が逆になっています。
サーフェースの方向とエッジの方向の関係
サーフェースを作った曲線の方向は図の矢印方向です
サーフェースのエッジの方向もサーフェースの方向と関係があります
サーフェースの方向によってエッジの方向も変わります
サーフェースの方向が黄色の矢印ですが矢印に対してエッジの方向は同じ方向に回っています。
サーフェースの方向を逆にするとエッジの方向も反転することになります。
接合の順番と方向の関係
押し出し1が上方向 押し出し2が下方向のサーフェースです
①押し出し1 + ②押し出し2 の場合
この性質が履歴操作でエラーを引き起こす場合があります
接続1は上方向ですが下図のフィレットを作る場合は矢印を反転すれば問題ありません
フィレットのコマンドで「接続1」を除去して「接続2」を選択するとフィレットは逆になります。
履歴の途中で無造作に作業すると慌てることになります
接合の再選択エラー例
図の「押し出し4」は下向きの方向です
履歴の途中にある接合で接合のコマンドから要素を再選択した場合、
最初に選択していたサーフェースの選択を除去すると2番目のサーフェースの方向に変化します。
同じ方向のサーフェースであれば問題ありませんが方向が反転すると以降の履歴が崩壊します。
押し出し1+押し出し2 に押し出し4、5を追加した場合は問題ありませんが
押し出し1を除去して4,5、1の順番にするとフィレットが反転します。
サーフェースの方向が変わると抽出した曲線、曲線上の点の方向がすべて反転されます。
入れ替える時は「置換」を推奨しているのはその為です。
コマンドから操作すると方向を確認しない状態で更新されますので
反転されてしまうとエラーになります。
例えば変更の手順としては接合のコピーを作ってサーフェースを入れ変えてから接合を置き換えします。
そうすれば方向が反転していても「置換」の時に矢印を反転すれば履歴のエラーを起こしません。
接合コマンドの応用、方向の反転
方向を反転できるので1つの要素でも接合のコマンドで方向をコントロールできることになります。
方向を変えた接合を分離コマンドでデータム(履歴を削除)にしても要素の方向は変更状態を維持します。
注意しましょう。